Google Playストアに対応している電子黒板であれば、ChatGPT、Gemini、ClaudeなどのAIアプリをインストールし、授業中にそのまま活用できます。さらに、NotebookLMのようなAIツールを使えば、あらかじめ読み込ませた教材や資料に基づいて、確認問題を作ることもできます。
Kokuban BASEで取り扱うほとんどの製品は、Google Play Storeが搭載されており、アプリのDLが可能です
ここで大切なのは、AIを「先生の代わり」として考えないことです。AIは授業を丸ごと任せる存在ではありません。先生の横にいて、必要なときにすぐ調べ、図を出し、問題を作り、説明のたたき台を出してくれる“優秀な助手”です。先生が主役であることは変わりません。けれど、その先生のそばに、いつでも使える助手がいる。これが、電子黒板とAIを組み合わせる大きな価値です。
本記事では、学習塾で電子黒板×AIをどのように活用できるのか、具体的な4つの使い方を紹介します。
電子黒板でAIアプリを使うには?
使い方はシンプルです。
Google Playストアに対応した電子黒板であれば、スマートフォンやタブレットと同じように、ChatGPT、Gemini、ClaudeなどのAIアプリをインストールできます。アプリを開き、質問やキーワードを入力すれば、電子黒板の大画面にAIの回答を表示できます。
ブラウザからAIサービスにアクセスする使い方も可能です。電子黒板でAIを使うメリットは、教室全体で同じ画面を見られることです。先生だけがPC画面を見ているのではなく、生徒全員がAIの回答や画像を大きな画面で確認できます。
つまり、AIとのやり取りそのものを授業にできるのです。
先生がAIの回答を見ながら、「この説明は分かりやすいですね」「ここは少し補足しましょう」「この部分は教科書の内容と照らし合わせましょう」と整理していく。すると、生徒は答えだけでなく、情報の読み取り方や考え方も学べます。
活用例①:図や画像を一瞬で表示し、理解を助ける
AIと電子黒板の相性が特に良いのは、視覚的な説明です。
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たとえば社会の授業で「ピサの斜塔」と入力すると、画像や位置情報、建物の特徴、歴史的背景などをすぐに確認できます。理科で「火山の断面図」「月の満ち欠け」「消化器官の図」と入力すれば、言葉だけでは伝わりにくい内容を、図や画像と一緒に説明できます。従来の授業では、こうした画像を使うには事前準備が必要でした。
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・授業前に画像を探す。
・スライドに貼る。
・ファイルを保存する。
・教室のPCで開く。
もちろん準備された教材には価値があります。しかし、授業中に突然出た疑問や、説明の途中で必要になった図に対しては、即時性が重要です。
電子黒板とAIを組み合わせれば、「今この瞬間に必要な画像」をその場で出せます。
特に学習塾では、生徒の理解度に合わせて説明を変える場面が多くあります。ある生徒がつまずいたとき、言葉で説明を重ねるより、図を一枚見せた方が一気に理解が進むことがあります。
電子黒板なら、その図を教室全体に大きく表示できます。小さな端末画面ではなく、全員が同じ画像を見ながら、先生の説明を聞ける。これだけで授業の分かりやすさは大きく変わります。
AIは、先生のために一瞬で資料を探してくれる助手になります。
活用例②:NotebookLMで、塾の教材に基づいた問題を作る
AI活用でもう一つ注目したいのが、NotebookLMです。
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NotebookLMは、あらかじめ読み込ませた資料に基づいて、要約や質問作成ができるAIツールです。一般的なAIチャットのように広く回答するのではなく、指定した資料をもとに回答できる点が特徴です。
学習塾では、次のような使い方が考えられます。
・塾のオリジナル教材を読み込ませる。
・前回授業の板書データを読み込ませる。
板書はクラウドに保存!一枚の板書がずっと使える資産になる、電子黒板の使い方
・定期テスト範囲のプリントを読み込ませる。
・生徒向けの確認問題を作らせる。
たとえば、中学2年生の理科で「電流と磁界」の単元を教える場合、事前に授業プリントや解説資料をNotebookLMに読み込ませておきます。授業の最後に、「この資料に基づいて、確認問題を5問作って」と指示すれば、その場で復習問題を生成できます。
・電子黒板に問題を表示し、生徒に解かせる。
・答え合わせをする。
・理解が浅い部分は、追加で類題を作る。
この流れが、授業中に完結します。特に便利なのは、AIが「読み込ませた資料」を土台にできる点です。一般的な知識から問題を作るだけでなく、その塾で実際に使っている教材や授業内容に寄せた問題を作りやすくなります。板書をクラウドに保存している場合は、その板書データや授業資料を蓄積し、復習問題や確認テスト作成に活かすこともできます。
授業で使ったものが、そのまま次の教材になる。AIは、先生の横で問題作成を手伝ってくれる助手になります。
活用例③:マイク入力で、生徒の発展的な質問にすぐ答える
学習塾の授業では、予定していた内容を超えた質問が出ることがあります。
「平安時代の貴族は毎日何をしていたの?」
「英語の現在完了は、なぜ日本語に訳しにくいの?」
「ピサの斜塔は、どうして倒れないの?」
こうした質問は、授業を深める大切な入口です。ただ、授業中にその場で調べようとすると、従来の環境ではどうしても時間がかかりました。パソコンを電子黒板に接続して表示する場合、先生がPCの前に移動し、キーボードで検索語を入力し、画面を切り替え、検索結果やAIの回答を表示する必要があります。数十秒のことに見えても、授業中の数十秒は大きな待ち時間です。生徒の集中が高まっている瞬間に、先生が入力作業に入ってしまう。教室全体が画面表示を待つ。せっかく出た良い質問の勢いが、そこで止まってしまいます。
電子黒板とAIを組み合わせると、このタイムラグを大きく減らせます。電子黒板に向かって、先生がそのまま質問を話しかけるだけで、AIに音声入力できます。キーボードで打ち込む必要はありません。生徒から質問が出た流れのまま、先生が「ピサの斜塔はなぜ倒れないのか、小学生にも分かるように説明して」と話しかければ、AIの回答をすぐに大画面へ表示できます。さらに、画像や図が必要な内容であれば、その場で関連するビジュアルも表示できます。
たとえば「ピサの斜塔」と音声で質問すれば、画像や建物の情報、傾いている理由、地盤の特徴などをすぐに確認できます。文字だけの説明ではなく、実際の写真や図とあわせて見せられるため、生徒の理解は一気に進みます。ポイントは、先生がPCに向かって作業する時間を減らせることです。先生は教室の前に立ったまま、生徒の方を向いたまま、声でAIに質問できます。生徒は待たされる感覚が少なく、質問から回答、補足説明までがひと続きの授業になります。
AIは、先生の発問や生徒の疑問にすぐ反応してくれる助手です。ただし、AIの回答をそのまま正解として扱うのは避けるべきです。AIは便利ですが、間違った説明をすることもあります。先生が回答を確認し、「ここは良い説明ですね」「この部分は教科書の内容と照らし合わせましょう」と補足することで、AIの情報が本当の学びに変わります。
電子黒板のマイク入力を使えば、そのやり取りを速く、自然に、教室全体で共有できます。生徒の「なぜ?」を止めずに、その場で広げられることが、電子黒板×AIの大きな価値です。
まとめ:AIは、先生の代わりではなく優秀な助手になる
電子黒板とAIを組み合わせると、学習塾の授業は大きく変わります。
・図や画像を一瞬で表示できる。
・NotebookLMで、塾の教材に基づいた問題を作れる。
・マイク入力で、生徒の発展的な質問にすぐ答えられる。
これは、AIが先生の代わりになるという話ではありません。むしろ逆です。AIがあるからこそ、先生の役割はより重要になります。AIの回答を見極め、生徒に分かる言葉へ変換し、授業の流れに組み込み、学びとして定着させる。その判断は、先生にしかできません。電子黒板は、AIという優秀な助手を教室全体で使えるようにする道具です。
スマホの小さな画面で一人ずつAIを見るのではなく、先生と生徒が同じ大画面を見ながら考える。疑問が出たらすぐ調べる。画像を出す。問題を作る。答えを検討する。その一連の流れが、これからの学習塾の授業をより深く、より柔軟にしていきます。
次回は「AIを使う上での教育現場におけるセキュリティ対策」を執筆いたします。